frm AtoZ

        fj.rec.models の FAQ (本編)

        [Paint]の章                       (最終更新:1997/10)


Q:プラカラー(?)の重ね塗りについてアドバイスをお願いします。

(a) 
同じ種類の塗料で塗り分ける場合、下になる色を十分乾燥させれば大丈夫です。
筆でグリグリしたり、スプレーを一度に厚く吹いたりすると、下の色が溶け出す
こともありますので、注意しましょう。
原則としては、明るい色から先に塗っていきましょう。

(b)
これくらい知っておけば何とかなるのではないでしょうか。

・一般的なプラカラーには
  1. エナメル系 (タミヤエナメル)
  2. 水性アクリル系 (グンゼ水性ホビーカラー、タミヤアクリル)
  3. ラッカー系 (グンゼMrカラー、タミヤ缶スプレー、モデラーズ等)
  の3種類がある。

・塗料を重ね塗りしてもよい順番は、使用されている溶剤の
  強さの逆順である。
  溶剤の強さは
  ラッカー系>水性アクリル・エナメル系
  となっており、ラッカー系の上に他の塗料を重ねることはできるが
  その逆はできない。水性アクリルとエナメルは相互に重ねられる。

・ラッカー系にもメーカーによって微妙な違いがあり、タミヤの
  缶スプレーは他のラッカー系より弱いため、タミヤ缶スプレーの
  上からMrカラーのスプレーを吹くのは危険である。

(c)

塗料には 次の3種類があります。

ラッカー ・・ 乾くのが速く 塗膜も丈夫、いわゆるシンナー臭いやつ。溶剤が
              きついので下の二種類の塗料で塗った上から塗ってはいけない。

アクリル ・・ 乾く前なら水溶性なので筆とか、皿とかを水洗できる。ただし、
              薄めるときは専用の溶剤が必要。塗膜は比較的柔軟で丈夫。
              パステル系の発色が良い。容量あたりの単価も安い。

エナメル ・・ 乾きが遅い分、艶あり塗装が綺麗。塗膜は丈夫とは言えない。
              溶剤が一番 弱い(?)ので 上記の2つの塗料で塗った上から
              も塗ることができる。

で、下地とか主となる色をラッカー/アクリルで、細かい塗り分けはアクリル、
汚しとか 墨入れはエナメルと いった風に使い分けます。

溶剤(薄め液)は それぞれに違う物が必要です。特にアクリルとエナメルは
似たような瓶で 売られているので 注意しましょう。

缶スプレーは基本的にはラッカーしかありませんから、(もちろん、水性のト
ップコートなど、例外はあります。)アクリルとかで塗った上から吹いてしま
うとえらいことになります。

タミヤのスプレーは、他社のラッカーに侵されますので、タミヤの上に他社、
はいけません。


Q:タミヤカラーやグンゼ水性ホビーカラーって、水で薄めていいの?
  この2つは混ぜても大丈夫? 水性って、乾くの遅くないですか?

ほんのちょっとなら水で薄めても大丈夫ではありますが、入れ過ぎるとプラに
弾かれます。薄め液で薄めるようにしましょう。

タミヤとグンゼを混ぜるのは大丈夫みたいです。
(全部の色で試したわけじゃないですけど、、 ^^;)

特に「艶あり」は、一度に厚く塗ってしまうとなかなか乾きません。
薄く塗って完全に乾かし、を繰り返すようにしましょう。


Q:下塗りって、必要ですか?

光が透けて見えちゃうと、な〜んか突如おもちゃっぽく見えちゃうので、白いプ
ラに明るい色を塗るような場合には、黒や濃いグレー、シルバーなどを下塗りし
たり、あるいは、部品の裏側に塗っておくといいようです。また、明度、彩度の
高い色は、今度は下塗りが透けてしまいますから、さらに白を塗ってからの方が
いいでしょう。(モデラーズのベースホワイトがお勧めです。)


Q:スプレー塗装はどこでするのがよいでしょうか。

私は基本的に屋外ですねえ。
ご近所のご迷惑にならないよう注意しましょう。


Q:どうもクリアというのがいまいち良くわかりません。
    塗料のツヤ出し?  対象の塗料って何でもいいの? どこのメーカーのん?

クリアを吹く最大の目的は 艶出しと 艶の均質化です。
クリアを研ぎ出すことで よりいっそう 艶をだすことができます。
それと塗料自体、艶ありといってもその「艶の度合」が違いますし、
デカールはぜんぜんちがってきます。それを揃えるのも 目的の一つです。

# マクラーレンでは スポンサーロゴのデカールをはる前に クリア研ぎ出しを
# やる方が 実車らしくなります。 あの車はスポンサーロゴは艶消しになって
# るので。
# ただし、"デカールの余白部分" は、実車にはありません。 ;-)

他には 「塗料の塗り分け」毎にある段差や、 デカールの段差を 無くすことが
あげられます。たとえ 0.1mmの段差でも 実車に換算すれば2mmの厚みで
すから(1/20の時)「縮尺模型」として考えるとマズイという 考えかたも
ありますから。

こうした場合のクリアは、エナメルの上から吹いてもいいスプレーが
グンゼから「トップコート」という商品名で発売されてます(500円)。
「艶消し」「半光沢」「光沢」の3種類。

トップコートは比較的「軟らかい」塗膜で、研ぎ出しには向かないようです。
グンゼ、あるいは、モデラーズから出ている「スーパークリア」が、比較的硬質
で研ぎ出しに向いていると思いますが、ラッカー系のようで、アクリル、エナメ
ルの上から吹くのはやめておいたほうがいいでしょう。
(一度に厚くふかなければまぁ大丈夫ではありますが..)

モデラーズのクリアでも 「蛍光レッド」の溶け出し だけは 避けられません。
いま 唯一これを回避できるとされているのが 「ウレタン樹脂 クリア」
で 本来は実車の塗装の補修に際して 使われるもののようです。

しかし、初心者の方にはお勧めできません。

1.非常に高価!
2.2液混合の 化学反応で塗膜を 作るので 使い始めたら6時間以内に使い
    きらないといけない。
3.塗膜が「ウレタン」ですから、 細かな霧として飛び散った 塗料が
    人体や 家具などに 悪影響を必ず与えるので 作業場とかが 必要

てなわけで 使ったこともありません(^.^;)


Q: モデラーズのマスキングゾルについて教えてください。

モデラーズのは食いつきの問題はないのですが、
乾燥後カッターで切れないので、塗りわけ線は気合で描くしかないですね。
筆はタミヤのエナメル系用薄め液で掃除できます。
JIPPOのオイルでもいいそうです。


Q:はじめてガレージキットに手をだしたのですが、キットの修正をへて塗装に
    入ったら、マスキングゾルを剥した時にサフェーサーもふくめて下地がはが
    れました。かと思えば、また別の所では、ゾルがはがれず、かくしてキット
    は一面あばたとなってしまいました。なにがいけないのでしょう。

非常にありがちなトラブルですね、2つとも。
下地がはがれる、というのは、
「キット<->塗膜」の食いつきよりも「塗膜<->マスク」の食いつきの方が強い時
に起こる、というのは明らかですよね?
と、すると、
          1、キャストへの塗料の食いつきが悪い
          2、塗料へのゾルの食いつきが良すぎる
の2つの原因が考えられるわけです。

で、
まずキャストのほうからいきますと、いわゆる離型剤ってものが生産時に付着す
るのはご存知でしょう。で、離型剤落としなるものが市販されていますが、市販
品では力が弱くて、洗っただけではちゃんと落ちないことが多いです。できれば
「塩化メチル」だとか「アセトン」だとか、そういう強い溶剤がいいのですが、
「ソフカラーシンナー」なども強力です。
#キャストを溶かさないように注意してね
でも、離型剤がちゃんと落ちても、表面が鏡のようにきれいだと、やはり食いつ
きが良くありません。ですから、可能であればちゃんと全面にペーパーがけなど
して表面を適度に荒してやるのも有効です。とはいえ面倒でしょうから、お勧め
なのはスチールウールの類です。これなら曲面とか複雑な場所にも勝手に馴染ん
でくれますから、かなり楽です。

次に、
グンゼ産業のマスキングゾルですが、
はっきり言って食いつきが良すぎてトラブルの元になることが多いです。
で、モデラーズのマスキングゾルってのがゴム系ってやつで、こちらはほとんど
そういうトラブルは起きません。ただ、グンゼのように塗った後で塗り分け線に
あわせて切る、という使い方はできません。
#だから車の塗りわけとかには向いてなかったりする
で、フィギュアならこっちを試してみた方が良いと思います。
あと、モデラーズのは水溶性でないので、筆の後始末が問題になるのですが、こ
れはタミヤのエナメルカラー用溶剤で洗えばOKです。

てなところでしょうか。


Q:サーフェーサーって小物の部品の場合でも使うの??

あんまり 使わないです。 小物だと、モールドがダルくなってしまうことも
多いですし、筆だけでも むらなく塗れる程度の大きさであれば、
ほとんど 使いません。

例外として、金属パーツや、キャストパーツは 塗料を食い付かせる被膜として
極 薄く 吹きます。


Q:ポリパーツを塗装するには?

(a)
塗装可能な軟質樹脂もありますが、一般にポリキャップと呼ばれるパーツの塗
装は困難です。(塗装してもすぐ剥がれるし・・・)
もしポリパーツに直接塗装したいのでしたら中性洗剤でパーツに付着している
油分を落してから紙ヤスリで表面を荒してメタルプライマー等を塗付した上か
ら塗装すると剥がれにくくなります。(あくまで剥がれにくくなるだけですが)
薄手のプラ板でポリパーツの周囲を囲ってしまって逃げるのも手です。

(b)
ポリプロピレン (PP) は専用の塗装で塗装できます。
この塗料は色数が少ないのですが、この塗料を塗った上なら普通
のラッカーもおちつくので、プライマ代わりと思えばどんな色で
も塗装が可能です。また、専用シンナーと一緒に使えば、エアブ
ラシもできました。
ちょっと高い (たしか瓶あたり 950 円くらいだった) ですが、他
の方法で塗装して不確実な結果を得るよりも精神安定上は良いと
思いますよ。


Q:どうも光の反射の具合が悪く、くすんだ色合いになってしまいうんですが。

a) 光沢の不足
b) 発色の不良
の二つの問題が考えられます。
光沢の不足は表面がざらざらになってしまうため。筆ならリターダを
混ぜて塗る、スプレーならボディカラーを塗り終わった後でクリアを
すこし近めから厚めに吹くとよくなると思います。但し、どのくらい
の距離・厚さかという点は経験的なパラメータが必要なのでいくつか
練習してカンをつかむのがよいでしょう。
発色が悪いのは赤とか薄い色の場合に下地の色に影響されるため。
ボディカラーを塗る前に全体に白を吹いておくとよいでしょう。


Q:特に小さなスケールの場合、指定色そのままだと違和感があるんですが、、

a)
色見本に載っているのは実物の色ですので、模型用に混色する際には
スケール効果を考え、小さい模型ほど明るくした方がいいでしょう。
( Mr.カラー等ではその辺も考慮して、やや明るめに調色してありますので
 さらに白を混ぜる必要は必ずしもありません。) 
白の加え方にもいろいろ流儀があるようです。
とはいっても物によりけりで、旅客機やアクロバット機のような派手な原色を
使った機体をここに書いたような割合で白っぽく塗ったり、つや消しのぱさぱ
さに仕上げるのはさすがに抵抗があります。(^^)

b)
空気遠近法、、っていうんでしたっけ。(^^)


Q:マスキングテープ、、、

マスキングテープは縦にカットして使うべし。
その効果とは、マスキングの境界にゴミがつかない。
カッティングマットの上にテープ貼って真ん中で縦にチョン切れば、当然のこと
ながらテープに付いてきた綿ぼこりとかゴミも奇麗にチョン切られるわけで、マ
スキングした境界から綿ボコリがにニョッキリなんつうことはない。


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