frm AtoZ

        fj.rec.models の FAQ (本編)

        [Rail]の章                        (最終更新:1997/02)


[misc]の段落


Q: HO とか N とかいろいろあるみたいですが?

HO:  1/87スケール、線路幅16.5mmの模型のこと。
     ミニカーでもHOが1/87で使われている。
     日本の車輌の多くは 1/80 で、同じ線路でもHOとは本当は言わないはず
     なのだが、定着してしまっている。
O:   1/45スケール、線路幅32mm模型のこと。
     日本だと1/32。国によって線路幅は同じでもスケールが違う場合がある。
N:   1/160スケール、線路幅9mmの模型のこと。
     HOと同じく日本の車輌だけ1/150なので、Nと言うとおかしいのだが、定
     着してしまっている。

他にもスケールとゲージ(線路の幅)で実物に従って種々雑多ですが割愛します。


Q: 走らせるときの注意事項は?

(電気式運転の)鉄道模型では、動力部、電気の通り道(集電部)のメンテナンス
が必要です。
運転前には「くたびれたサンドペーパー」で、軽く線路をこすってあげましょ
う。新品のサンドペーパーではマトモに線路を削ってしまうので、使い古しの
方が良いのです。
線路上面のゴミや油膜、電食によるサビの除去が目的で、ついでに敷設した線
路の点検(ジョイナー部の確認)にもなる訳です。
また動力車の車輪も磨いてあげましょう。

つまり電気の通り道のゴミを取り除けば、良好な運転が出来ます。
んで、時々はトレーラーの車輪も見て車輪にゴミが付いている様なら、時計用
のドライバーの先とか爪楊枝の先などで軽くしごいてあげると良いでしょう。


Q: UPSP とか BNSF ってなあに?

アメリカの鉄道会社の略称です。もとは Union Pacific (略して UP)
と Southern Pacific (略して SP) だったのですが、色々あって一つ
になって UPSP と呼ばれます。もうひとつの方は、Burlington Northen
(略して BN) と Atison Topeca and Santa Fe (SF) からなり、もっと
前にもどれば BN 自身が Chicago Burlington and Quincy (CB&Q)、
Great Northen (GN)、Northen Pacific (NP) それに Chicago, Saint
Pole and Minesota (だっけ?) の合併したものです。

# なぜこんなことがmodelsのFAQにあるかって?それは海外(アメリカ
# 型)モデルの場合、鉄道会社によって塗り分けがちがうのは日本でも
# 一緒だけど、カタログの品番には略称でかかれているからですよ。
# BNの緑のカラーリングがいいなぁと思いつつ、SPなんて頼んだ日には^^;


Q:「カマ」「ハコ」「足(回り)」とかって何ですか?

これらの用語は鉄道模型のみならず、鉄道趣味一般にも使われる用語で
すね。
「カマ」:機関車のこと。最初はほとんどが蒸気機関車で、釜(ボイラー
ね)を持っていたので、カマって呼んだのが、電気機関車やディーゼル
機関車も含めて差すようになってしまいました。「ロコ」は機関車の英語
(locomotive)のことです。
#決して「お」をつけて呼ばないこと。^^;
「ハコ」:これは自動車でも使いますが^^; 車体のことを差します。なぜっ
て四角い箱の様な形をしてるでしょ?「箱」なんですよ。
「足(回り)」:上の「ハコ」に対して車輪や台車など、走行装置、さら
に広げて床下周り全般を差します。だいたい模型(実物も)は車体と床板
を含む床下の2つにまずバラしますので、こう分けるのです。


Q:部品で「ロスト」って何ですか?

正式にはロストワックスパーツと言います。ロストパーツって変でしょ?
で、これはその部品(パーツ)の製法を示してまして、ある特殊のロウ
(ワックス)でその部品の雄型を作りまして、それを使って雌型を作り、
さらにワックスを溶かして流しだしてしまいます。そこへ真鍮の湯を圧力
をかけて流し込んで型を壊して出来上がりというものなんですが、手間が
かかるので精密だけど値段が高いというのが特徴です。一時「ロスト(ワッ
クス)パーツを付けただけで価値があがる」みたいな、どこぞのバブルみ
たいな風潮があって、パーツがどんどんロストワックスパーツになり、値
段もどんどん上がっていった時期もあったのですが、もともと量産に向い
てないものをたくさん作る必要があってか、ぜんぜんロストワックスにし
た意味のない(粗悪な)パーツが出回ったことがありました。;-<ホワイトメタル(HM)パーツ:(ロストワックスは(LW)と略すことがある。)
は製法じゃなくて素材を差してまして、ハンダじゃないけどハンダに近い
組成(亜鉛と錫だっけかな?の合金)で融点の低い金属を素材にしたパー
ツです。海外モデルでは一応の市民権というか、これで車体を構成したキッ
ト(自動車にもある)が出ているのですが、日本では一度出ただけで、真
鍮(ブラス)でなければ鉄道模型と言えないみたいなとんでもない風潮の
被害にあって消えてしまいました。今なら結構な精度で作ることも可能だ
から、再挑戦してもいいように思うのですが。問題は柔らかい(爪でも十
分キズがつく)ことと、融点が低いのでハンダこてで溶かしてしまう(よっ
て十分注意しないと、ハンダ付けはできない)ことかな。逆に不要なパーツ
を溶かして自分で作った型で再生産できたりするのですが。
ダイキャスト(ダイカスト):パーツというよりはもっと大きなブロック
(台車など)に使われていて、おもちゃでもよく使われてます。これは自
分で溶かして再生産はできませんが。シーズンクラックと言って、経年劣
化が激しい場合もあります。
ドロップ:真鍮板を打ち抜いて作るパーツですが、最近ほとんど見なくな
りましたね。( drop formingの俗称です。)
挽物:レースで削って作るパーツで、これは製法を差します。円柱が基本
になるのでエアータンクとかそういうものがこれで作られてました。これ
も最近見なくなってしまいました。
エッチングパーツ:パーツというより、車体そのものがエッチングで作ら
れる場合も鉄道模型ではありますが、電気回路基板と同じく、真鍮板をマ
スクして薬品で凸凹をつけてディテールを出す製法によるものです。(車
体などの場合、これに対抗する昔ながらのものはプレスによる。)手間は
プレスによるものより、手間はかかりますし、微細で微妙な凸凹がつけら
れるので鉄道模型では主に車体に使われています。

Q: 海外のメーカのものをメールオーダーするには?

[Rail] 以外でも興味のある人はいるかとは思います。

海外からメイルオーダで買う為には
・欲しい物を探し、それを売っているところを見つける
・お金を払う手段を考える
・受取り方を考える
の三つが必要になります。

ごくごく一般的な説明は書けない (というか、書いても再現性が保証でき
ない) ので、僕の今やっている方法を中心に書きます。だから、学生さん
でクレジットカードがないとか、英語がまったく読めないとか言う方には
役に立ちません。また、このポストを見て試すのは、あくまで at your
own risk ですから、もし質問があれば NG の方でどうぞ。僕が答えられ
なくても、他の人が答えられるかもしれませんから...

# とでも、書いておかないと「いつも frm の記事を楽しく拝見しており
# ます...」に始まる、トンでもないメイルが来るからねぇ ;-< 知識は
# 共有しましょ。

・欲しい物を探し、それを売っているところを見つける

これは海外から買うときに限らず、通信販売では必ず問題になることです。
二幸あたりから買うんなら、その辺の週刊誌を買ってきて、ハガキを一枚
書けば良い (んですよね???) のですが、海外からとなるとここが一番の
難関かもしれません。

まあこれだけヒントを書けば判るように、広告の載ってそうな雑誌を買っ
てくれば良いわけです。といっても米国版の Playboy なんかじゃ駄目で
すよ、模型を買いたいわけですから。ということで、鉄道模型なら Model
Railroader、プラモデル系なら Fine Scale Modeller を買うのがいいで
しょう。ヨーロッパなら Continental Modeller (題名にだまされる人が
たまにいるようですが、これは鉄道模型だけの雑誌です) あたりかと思い
ますが、まだやったことがないので詳細は知りません。

で、買った雑誌の広告をつらつらと眺め (ほとんどトラ技的な読み方)
相当大きく広告を出してる会社を見つけます。MR なら
        America's Hobby Center
        Standard Hobby Supply
        Discount Train Warehouse
        Express Station
        Trainworld
        Longs
あたりが HO ならば該当します。他にも大きい広告の会社はあるんで
すが Lionel や LGB を扱っているところですから。

欲しい物をきっちり買うことは、最初はちょっと難しいと思うので
bootstrap loader として、あまり高くなくて写真も載っている機関車
を一台と、トレーラを何台か見繕いましょう。やっぱり奇麗な写真が
載ってるとこの方がなんとなく安心感があるでしょ ;-)

ということで、この間使ったのが SHS だということから SHS の広告
を開き、値段最優先でテキトーに決めます。ここで、自分の趣味をあ
まり出さずに、日本のどっかの模型屋に行く交通費だとくらいに思う
こと ;-) 今月の写真だと (説明は読めなくてよろしい)
MODEL POWER DDT INDUSTRIAL DIESEL       Ready To Run    $ 8.99
MODEL POWER ROLLING STOCK 6 asst./pkg.  Each pkg.       $11.99
あたりが適当かもしれません。写真を見ると判るとおり、上のは
何かのディーゼル機関車だろうし、下のは貨車のようです。「貨車の
方が高いなんて、ヒデーなあ」と思いながら、まあどっちにしろ
1000 円ちょっとですから、ものは試しと買って見るのがいいかも
知れません。隣を見ると、あのあこがれの Dremel が 7000 円くらい
で売ってますが、一回目はぐっとこらえて安くあげましょう。なにし
ろ最寄りの模型屋への交通費的感覚で買えば、失敗しても腹が立ちま
せんから ;-)

オフでも言った通り、カプラー「だけ」はケーディーにしたいです
からあとほんのちょっとだけ出費を増やして
KADEE No.5 Coupler                                      $ 1.59
も追加します。

すると合計で $22.57 となり、これで次の運転会に持ってく車輌が
7 両増えることになります。チョット変と気がついた人は中々、注
意力がありますねぇ。実は上の貨車は 6 両パック (のはず) です。
asst. というのは assortment の略で、たまに出てくるのでした。

今月の SHS の写真だと、「どうしても蒸機がいい」とか、「客車
じゃなきゃヤダ」とかいうワガママな人の要求を適えられないので
AHC ので見繕うと
IHC NEW DOCKSIDE                        R-T-R           $21.95
BACHMAN OLD TIME CARS                   R-T-R   3 for   $16.49
あたりになります。別に新しいのが好きなら Longs で
Backman plus 4-8-4                                      $69.97
Backman spectrum deluxe passenger cars                  $13.97
ってのでもいいです。「やっぱでっかいのは高いよナー」って思っ
て、円に換算すると思わず微笑みが出てくることでしょう。

・お金を払う手段を考える

まあ、何を買うかは雑誌を見てもらうことにして、お金はクレジッ
トカードで払いましょう。そうすりゃ何も考えることがない...

ということで、早速注文書です。ここは前回、僕が注文したもの
をほとんどそのまま (クレジット番号などを消して) つけておき
ます。

<<< ここから >>>

\documentstyle[12pt,draft]{letter}
\name{Kiyo Inaba}
\address{1-14-2-64, Hongo, Bunkyo-ku,\\Tokyo, Japan, 113}
\begin{document}
\begin{letter}{Standard Hobby Supply\\
        P.O.BOX 801, DEPT MR,\\ Mahwah, N.J. 07430}
\opening{Dear sirs,}

I'd like to order following items advertized in MR Nov/1993.
Please charge to my credit card (VISA, 4980-XXXX-XXXX-XXXX, exp XX/95)
for payment.

\begin{tabular}{|ll|r|r|}
\hline
Model Power 040-shifter &       M38-6632X &     1 &     \$ 9.99 \\
Bowser PRR K-4 pacific &        B03 100500 &    1 &     \$ 72.99 \\
Bowser Illustrated catalog &    B03 1 &         1 &     \$ 9.95 \\
Kadee \#711 Coupler &           K02 \#711 &     20 &    \$ 43.00 \\
{\em Your }Recent catalog &     &               1 &     Free \\
Shipping \& Handling &          &               -- &    \$ 25.00 \\
\hline
Total &                         &               -- &    \$ 160.93 \\
\hline
\end{tabular}

\closing{\mbox{}}
\end{letter}
\end{document}

<<< ここまで>>>

これの中身を適当に変えて、出力してサインをして、ファックスするなり
郵便で送るなりすれば、第一段階は終わりです。

ここで、肝心なのは「そっちのカタログおくれ」ってとこで、例えば SHS
の場合はこう書いておくとただでカタログをくれます。次からはそれを見
て発注ができます。

・受取り方を考える

上の発注書は一番簡単な方法で、これだと向こうがテキトーな輸送手段で
送ってくれます。実はこれが失敗 (とも思ってませんが) で、何と船便で
ゆっくりゆっくりと送ってきます。まあ僕の場合はのんびり構えることに
してるのですが、それがいやなら上のオーダフォームに "Please send
by air" とでも書いておくのがいいでしょう。その代わり Shipping は
高くつくゾー。

少なくとも船便の場合は別に invoice が来ます (航空便で) のでこれは
大事に荷物が来るまで取っておきます。

さて、そのうち (本当に忘れたころ) 荷物が届きます。ところが、あまり
に高いものを買うと、フォワーダ (運送業者) から「中身を教えろ」って
要求があったりします。おそらく上の額くらいならそんなことはないはず
ですが、それでも通関手数料だけはきちんと取られるのです :-<こうして、数ヵ月の歳月 (普通はそこまで長くはない) の後、きれいな 色の「てつどーもけー」が手に入ることでしょう..... # おそらく一番安いコースなら $22.57 + (S&H) $10.00 くらいでしょう # から、4000 円くらいで 7 両ってことになります。 Q: その他、知っておくべき用語、略語とかありますか? PS : Pullman Standard アメリカの有名なプルマンカー (高級寝台車) の製作部門 が独立し、アメリカでも有数の車輌メーカになった。 Budd : ステンレスで車輌を作ることをはじめて体系だってやった 会社。ここの特許 (ステンレスで車をつくるときの品質管 理を表を使って容易にできるようにした) は日本でも東急 などの車で使われている。 Slumber Coach: その名のごとく普通の座席車よりは良く寝られるように作 られた寝台車。いわゆる sleeper に比べたら詰め込み型 で、Burlington Zephyr の奴なら一人個室が 24 と二人部 屋が 8 で合計 40 人も入れる。 Stepup Coach : 別に、出世する客車じゃあないです。 SuperLiner のような二階だての客車は前後の客車に行く のも、二階で通路が繋がってます。ところが、従来の客車 は通路が低いところにある。で、この特殊な客車をいれて 一階の高さから二階へとステップアップできるようになっ ています。だから貫通路の高さは前後で全く違うし、塗装 (といっても青と赤の帯) もそれをイメージするものになっ ている。 BN : USA中央から南部に渡るBurlington Northern鉄道会社の略。 最近、Santa-Feと合併(吸収という説も、、) C&NW : Chicago & North Western 鉄道会社の略。最近、Uion Pacificに吸収される。 MR : Model RailroaderというUSA鉄モ系雑誌。 undec: 未塗装のこと。ディテール加工などをする人に取っては 塗装済みは面倒なんで、これを買うことが多い。しかし、 最近は塗装に応じて細かなディテールを変えたりしてい るものもあり、それぞれのに対応した undec がない場合 はなくなく塗装済みを買って来て、はがしてから加工す るという始末になる :-< プラの完成品、キットに使うが あまり真鍮には使わないようです。ちなみに、プラの場合 undec でも安くありません。 kitbash: kit をもとにして、似てるけど違うものを作ること。 例えば、ワム23000 からワ 12000 など。 類似用語> detailing
                # 本当か??? (;->)
detailing:
        kit をもとにして、違うけど似てるものを作ること。
        例えば、B40-8WH から B32-8WH など。
        類似用語 -> kitbash
                # 本当か??? (;->)


--- end